テクニカル指標を学ぶため「テクニカル指標の読み方・使い方(著:伊藤智洋)」という本を読みました。
まさにテクニカル指標の教科書という内容で「こうすれば儲かる」「このカタチを狙え!」といった単純なアドバイスではなく、「そのテクニカル指標が作られた理由(作者の意図)」「背景にある投資家心理の動き」などを丁寧に解説しています。
個人的には「スイングトレード(数週間〜数ヶ月)」をメインに売買を行なっている投資家の心理や手法を知ることができ、大変勉強になりました。
最近では、
・スキャルピング
・デイトレード
・スイングトレード
・ポジショントレード
・長期投資
の「どれが正しくて、どれが間違い」というわけではなく、これら様々なタイプの投資家が入り混じって株価を形成しているのが株式市場だということを強く感じます(当たり前ですが・・)。その中間に位置するスイングトレードの手法を学んでおくことは、デイトレードにも長期投資にも役立ちます。
少しずつでも「この値動きはデイトレーダーが動いている」とか「スイングトレーダーはここまでしか強気には来れないはず」とか「長期投資家の大きな資金が逃げている」といった裏の部分を感じられるようになりたいと思います。
――― 気になった部分 ―――
◎株式投資とは時間や手間を引き換えにお金を儲けるものです。「株で儲ける」には、時間と手間を惜しまないことです。
◎まったく同じ指標でも、計算期間や条件を変えると、まったく違う売買サインを出すことがある。あらゆる場面で有効なサインを出す指標はない。
◎テクニカル指標には「トレンド追随型指標」と「オシレーター系指標」がある。それぞれの代表的な指標に、移動平均線(トレンド追随型)やRSI(オシレーター系)がある。
◎トレンド追随型指標は株価の方向(トレンド)を示してくれる指標です。トレンド転換時の売買サインが遅れる欠点がある。
◎オシレーター系指標は株価の上下反転ポイントを分かりやすく示してくれる指標です。売買サインが多く出すぎて、本当に注文すべき売買ポイントを分かりづらくしてしまう欠点がある。
◎テクニカル指標には、株価の「振れ幅」「方向」「勢い」「注目の度合い」「反転する期間」を見る指標の5つがある。
◎株価が一定のレンジで推移している場面ではRSIやMACDが有効。
◎オシレーター系指標は一本調子の上げが苦手。
◎小さな振れ幅で同じ流れが長く続くと、参加者はその株を諦めて手仕舞いするため、株価が下がってしまう。
◎指標が下値を示す水準まで下がれば、その銘柄を監視していた投資家が新たに参加してくるので株価が上がりやすい。
◎RSI=とても使いやすいオシレーター系指標。30〜70%を基準に売買するが、トレンドに応じて上下10%程度の調整が必要。
◎自分なりの工夫を凝らして指標を作ることをおすすめする。たとえ、その指標が十分に機能しなくても、指標作りの作業を行なうことにより、さらに値動きがよく見えてくるようになるはずだからです。
――――― 自分の株式投資に活かすポイント ―――――
今までテクニカル指標は全く意識していませんでしたが、「相対力指数(RSI)」はとても便利なので、普段見ているチャートに追加登録しておきました。
また、「同じ振れ幅が続くと短期投資家が去っていき株価が下がる」というのは、薄々感じてはいましたが、ハッキリと書かれていたので助かりました。出来高の背後にある人の動きを忘れずに意識していきたいと思います。
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