世界一の投資家ウォーレン・バフェットは、経営者を「株主にとって望ましい順」に以下の3タイプに分けていました。
(1) 発言力のある大株主がいる企業での雇われ経営者
(2) 大株主と経営者が同一人物
(3) 大株主がいない会社での雇われ経営者
では、下から順(望ましくない順)に説明していきます。
(3)は超大企業に多いのですが、株主が分散してしまい絶対的な発言力をもつ大株主がいないケースです。経営者は「株主利益(1株あたりの価値をあげること)」よりも、「会社の規模を大きくすること」や「自分の給与を上げること」を優先する危険性が高くなります。
次に(2)は「大株主(兼経営者)と一般株主の利害関係が一致する」という利点があるのですが、大株主の権力が大きすぎるため「自分への利益が最大限になるようにする」「エゴ(個人的な名誉など)により株主の利益を損なう行動をとる」という危険性があります。
最後に(1)ですが、絶対的発言力(経営者をクビにする力)のある大株主の圧力がかかるため、経営者は「株主利益(1株あたりの価値をあげること)」を最優先せざる負えません。
ただし、大株主が企業(親会社)の場合はNGです。親会社の都合で不利な取引をせざる負えないケースや、株価が下がったタイミングで子会社吸収といったケースがあります。
また、株主利益重視という仕組み面では、バフェットの言うとおり(1)がベストなのは分かりますが、個人的にはゼロから企業を大きく育て上げた創業者の高い能力値も捨てがたいものがあります。
さらに以下のケースも株主軽視であることを意味しているので避けたいところです。
・高すぎる役員報酬額
・むやみな増資やストックオプション発行をしている
・意味のない株主優待をおこなっている
(事業と関係のない金券の配布など)
・非合理的な配当性向を設定している
(成長率が低いのに内部留保が大きい場合はNG)
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![]() | 運営者:かなめ 住まい:群馬県 生まれ:1980年 |